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聴覚障害者の経験談

今まで何人かの聴覚障害者にお会いして、いろんな経験談を聞く機会がありました。その中に私には予想できなかったことで興味深い話も含まれています。それをご紹介したいと思います。

情報登録日:2004-10-20 17:24:27 (anika)

最終修正日:2005-02-08 21:21:01 (anika)

聴覚障害者であることの利点

障害というと利点などないように思いがちですが・・・


【その1】嵐の夜でも眠れる。
健聴者がうるさいとか、怖いとか思うような嵐の夜でも、何も気にせずぐっすり眠れるんです。
 健聴者である娘が、ある朝開口一番に言いました。「昨晩はすごい嵐だったね。雷の音が怖くて眠れなかったよ。お母さんはこんなときは便利ね。」もちろん私は朝までぐっすりです。

【その2】騒がしい場所でも会話できる。
工事現場や繁華街などのさわがしい場所でも手話を使って、問題なく話ができます。
以前騒がしい場所で健聴者が聞き取れない言葉を、口話で読み取り伝えたことがあります。
 あるところで、小さなお子さんがお父さんに必死で何かを訴えていました。でもその子の声は周りの騒音にかき消されてお父さんには聞き取れません。私はその子の口の動きで内容を察することができたので、お父さんに伝えてあげました。「お子さんはお手洗いに行きたいそうですよ。」その子のお父さんに喜んでもらえました。

【その3】話し相手が少々離れた位置に居ても大声を出さずに会話できる。
たとえば交差点のあちらとこちらで、駅の向いのホームから、広めの窓やドア越しの内と外でも、相手の手の動きが見えさえすれば、会話できます。
 ある日、友達と市の中心地で待ち合わせをしました。交差点の向こうに待ち合わせの相手がいるのにお互いが気がつきました。手話で会話をして待ち合わせ場所の移動を伝えることができました。

【その4】身振り手振りで、外国の人ともコミニュケーションが取れる。
聴覚障害者は身振り手振りでとても上手に言葉を表現できます。
発音や文法のミスで通じない外国語も、身振り手振りは万国共通。海外旅行も平気です。
 健聴者の友人とヨーロッパに旅行に行ったときのことです。道に迷ったので英会話が堪能な友人が現地の人尋ねてみたところ、英語の通じない国の人でした。そこで日頃使い慣れた身振り手振りで尋ねてみたところ、相手も同じように表現してくれて、問題なく目的地を知ることができました。

聴覚障害者の不便

でもやっぱり不便なことも・・・


【その1】音に頼った情報が得にくい。
・雨が降りだしていることに気付かず、洗濯物がびしょぬれに・・・
・ふと他のことに気がいってしまったとき、沸騰しているお鍋に気付かず、料理が黒焦げに・・・
・アナウンスは聞き取ることはできません。もしもそれが危険を知らせるような内容のことでも。
【その2】口話にも限界がある。
どれほど口話を訓練しても、発音は違って口の動きはまったく同じ言葉がいくつもあります。それらの言葉の違いを読み取ることはできません。
【その3】一見して分かりにくい障害であるため、誤解されやすい。
車のドライバーがクラクションを鳴らしても、気付きません。
後ろから声をかけられてもまったくわからないので、相手を怒らせてしまうこともしばしば。でも聞こえないことを告げると皆さん恐縮されますが・・・。

不便そうに見えて解決策ができてきたこと

昔はいろんな不便がありましたが、最近は・・・


【その1】電話での会話はファクシミリか携帯メールで代用できます。
【その2】来客があったときはランプがついて知らせてくれます。
(回転呼出し灯)
【その3】赤ん坊が泣いたときも泣き声に反応するセンサーが光を出して知らせてくれます。
【その4】バイブレーション機能のある目覚ましを利用しています。
【その5】駅や乗り物の中、公共の場所に電光掲示板・案内板が、以前より増えました。
【その6】TV番組に字幕が増えました。


不便ではあるけれど不幸ではない。

私が接した聴覚障害者の多くの方が「聞こえないことは不便ではあるけれど、けして不幸だとは思っていない。」とおっしゃっていました。価値感の相違と言えばそれまでですが、誰が生きていく上でも不便はあります。人によって不便と思う事が違うだけです。その各々の不便をお互いに理解して協力しあえば、もっと住みよい社会になるのではないでしょうか。


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コメント

役立ちました

顔 unknown 時間 2013年 9月 1日 17:09:42

ありがとうございます。私は学校で福祉のことで
いろいろ調べていたのでとても、役に立ちました。


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