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ユニバーサルデザインあれこれ7.キッチン

さちるのつぶやき 其の三十一

情報登録日:2007-02-23 13:29:55 (sachiru7777)

最終修正日:2007-02-23 14:14:50 (sachiru7777)

先日、新築マンションに引っ越した友人宅に遊びに行ってきました。
お宅拝見よろしく、皆でゾロゾロあちこちすみずみまで観察。。
家にいる時間の多い主婦にとっては、他人様のお宅の間取りや収納はとっても気になるもので、みんな興味深深です。


それにしても最近のキッチンはすごいですね。
オーブンや食洗機の組み込みなんて当たり前。
吊り土棚は簡単に降りてくるし、レンジフードが上下して掃除しやすくなっているのもあるそうです。
「便利やねえ」「綺麗〜」「ええなあ」を連発しながら、キッチンでおしゃべりしてると、彼女は専用スツールをさっと取り出して、腰掛けながらりんごの皮を剥き始めました。
おぉ〜 まさに今、私が欲しい機能そのもの!
足腰が痛い日は、何がつらいって台所での水仕事が一番堪えますから。

でもでもでも。。。
彼女は私より歳もずっと若く、どこからみてもぴんぴんした健康体です。
「楽チンよ〜」と笑いながら作業を進める姿にどこか違和感を覚えてしまったのでした。


ユニバーサルデザインが提唱されるようになって、
「誰にでもやさしい」をコンセプトに各社がしのぎを削っています。
まさに「かゆいところに手が届く」そんなシステムキッチンや家電がどんどん誕生しています。
作業台の高さを使う人にあわせて自由に調節できたり、
作業台の下がオープンスペースで、車椅子やスツールに座っての作業が容易だったり、
腕を挙げるのがつらい人でも物の出し入れがしやすかったり、
画期的だなと感じるデザインは確かに多いし、そんなキッチンの恩恵を受けている人は少なくありません。
その一方で、そんなものまで本当にユニバーサルデザイン?っていうものがいっぱいくっついていたり、またそれを全く必要としない人にとっては、ただひたすら便利な<極楽>キッチンになっていたりする訳です。

「楽しよう簡単にすませようばかり考えて・・・」とは昔気質の母の口癖ですが、便利もいきすぎると、確かにいつかとんでもないしっぺ返しがくるような気がします。

私は障害のある右足が痛んで腰掛けて作業をしたほうが楽な時でも、なるべく椅子に頼らずキッチンに立つようにしています。基本的に水仕事は立ち仕事だと思うし、長い目で見ればその方が自分自身の足腰のためになると思うからです。
もう一つ、子どもたちを見ててしみじみ思うのは、始めからなんでも便利にできていると、「創意工夫」する余地がないというか、例えば、高いところの物を取るのに踏み台を運んだりといった、不便なことを前にして「自分で考えて」対処する機会が奪われてしまっているなあと感じるのです。
ボタン一つで上から棚が降りてきたり、近づいただけで便座の蓋が自動で開いたり閉じたり・・・それを当たり前に育つとどんな大人になるの? と思ったりするのはただの老婆心なのでしょうか。


誰にでもやさしい もいいけれど、欲しい人に欲しいものを でもいいんじゃないかとユニバーサルデザインのジレンマを感じてしまったひとときでした。



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